施設長ブログ

福井ARC施設長が思ったこと、感じたことなど自由に綴っています

小さな奇跡

  ちいさな奇跡があらわれます。

アディクトの仲間や家族の中にあらわれます。

 

AAの歴史のなかで、あるいは今のメンバーのなかで

おおきな奇跡が現れた話を聞きます。

 AA創始者のひとり、ビルは部屋が真っ白になったと書いています。

仲間の一人はアルコールで死にそうになったとき、白く光る十字架を見て

教会を訪れ、回復支援施設につながった話をしてくれました。

彼は私より2年先を行くAAメンバーで浄土真宗の信者でした。

そういった話を数多く聞くにつれ、私もぜひ大きな奇跡を見てみたいと

思い続けてきました。

でも

いくら願い続けてもかないませんでした。

私に現れるのは、小さな奇跡だけ。

それは最初、私に現れました。

アルコールを飲まない日が訪れました。

それまで医学も心理学も宗教も私のアルコールの問題を満足できる形で解決してはくれませんでした。もちろん家族の愛が足りなかったわけでもありません。

AAを知ってミーティング場に体を持って行くだけの努力はしましたが、それだけで

アルコールの問題は、解決する方向へとターニングポイントを迎えたのです。

これが私の見た最初の奇跡でした。

AAが解決した事柄を見て、いろいろと解釈や注釈をつけようとする人もいますが

何かの力が「ただ、そうしてくださった」と感じとれば良いのではないかと思います。

小さな奇跡が毎日のように現れます。それも仲間の間に、そしてミーティング場の中で

はっきりとした力と方向性ををもって現れます。

ハイアーパワーの力は、問題を抱えて、困り果てて、混乱している弱い人の所にこそ

強く現れます。

注意深くしていると、確実に感じ取れます。

ハイアーパワーの計画が力と方向性をもって実感できます。

信じて、ひたむきに行っている人に現れる奇跡を目の当たりにします。

逆のこともおこります。

篩にかけられて、回復から取り残される人もいます。

このようなハイアーパワーの無計画かと思われることも起こり得ますが、

そのときは、自分に問いかけてみてください。

心底信じていただろうか、そしてひたむきに行っていただろうか と

 

雷に打たれたような劇的な奇跡を見たい。衝撃的な召命をハイアーパワーから受けたい

それらの私の願いは、いまだかなってはいません。

現れるのは小さな奇跡