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施設長ブログ

福井ARC施設長が思ったこと、感じたことなど自由に綴っています

自助グループとは別の回復方法

 ここでは AA NA GA 等とは、〈別のプログラム〉 による回復

について話してみたいのです。

別の方法、 私にはほとんど知識がありません。

自助グループを用いずに、はたして回復できるものなのか、全く経験がありません。

 

 AA NA GA 断酒会 ナラノン アラノン すいせんの会 等の

いわゆる自助グループで回復している人たちは、おおぜい知っています。

国内国外を問わず、おおぜいの友人たちがいます。

 代替わりしてきた私のスポンサーも、そのうちの2人はアメリカ人です。

このように私がここ30年以上かかわってきた大勢の、回復している依存症者たちは

すべてミーティングや例会に通い続けている人たちばかりなのです。

私も、その同じ道をたどって来ました。

 

 でも今、ここではそういった自助グループとは別の、専門職によるセミナーとか

講座で論じられている方法について考えてみたいと思います。

つまり専門職による最新の回復プログラムについてです。

 

 私の歩んできた道を少し話します。

アルコールと薬物でボロボロになっていた私は、やめることも使うこともできなくなり

やっとのことで入院できた依存症専門病院で断酒会とAAのメッセージを受けました。

薬物やアルコールで、身も心もボロボロになっていた私は

回復のためならどんな過酷なプログラムにも応じようと身構えていたのですが

 AAの人たちからは  「ミーティングに出続けてみたらどうですか。」

 断酒会の人たちからは 「毎日例会でがんばりましょう。」  とまあ どちらも

固い決意をしていた私にとっては、拍子抜けなくらい簡単なことでした。

この自分の身体を、自助グループに持って行くという、ただそれだけの要求でした。

助かりたい一心で毎日、AAと断酒会に通いました。

NAは関西にも中部北陸にもまだひとつも出来ていませんでした。

ミーティング場でただ黙って座っているだけ。

少しづつ仲間の話が聞けるようになり、自分も少しは話せるようになり。

6ヶ月が過ぎるころには 自分が依存症者であることを認め

アルコール依存症のアンディーです」と名乗って、心を開いて話せるように

なっていました。

あれだけ私を苦しめた酒が止まりました。なぜだかわからないけれど止まりました。

勉強も修行もカウンセリングもなにもなく、ただ体を自助グループに持って行ったら

大きな力が、酒の問題を解決の方向に導いてくれたのです。

大きな力が、 「ただ、そうしてくださった」 としか思えません。

知識も智恵もありません。

しかも自分は無力です。

無知な私が無知なままで、メンバーの中に働く力を受け取り、強くなれました。

そのころになって初めて入院中に病院で教わった 「依存症は病気だ」 という

考え方が理解できるようになり、依存症に対する勉強も必要だと考え始めました。

そしてセミナーや講座で教わったのは「強くなるより賢くなろう」ということでした。

たしかに お勉強 では自助グループのように強くはなれません。

薬やカウンセリングといった医療のように、強く作用してくれる力もなさそうです。

でも 依存症が病気であって それも 回復できる病気であって 

自分が今、回復の段階のどのあたりに居るのか 

いまおこなっているミーティングが役に立つのかどうか、が理解出来て  

要するに 「これでいいのだ」 と確信できるためには

セミナーや講座といった 勉強も必要なのではないか、と思います。

自助グループと医療、それとお勉強。 この3本柱です。

3本足のスツールは倒れずに自立しています。2本足では立つことができません。

この文章の書き始めに、知識も経験もが無い、と言っておきながら何かわかったような

ことを言っていますが、本題へ帰ってみると、やはりなにも分かっていないのです。

 

 ここで〈自助グループとは別のプログラム〉といった本題に入ります。

依存症治療に携わっておられる最新鋭の先生方の講義を聞きに行きますと、

すごい回復率で回復しておられる人達のお話を拝聴します。

それらの新しい方法については、やはり何もわかっていません。

そういった形のプログラムで回復の道を5年10年歩んでおられる方とぜひ

お話ししたいと思うのですが、まだ直接話し合うといったことは実現していません。

仲間どうしが助け合うといった治療の価値を用いないで、

しかも誰かに自分を管理してもらうのでも無くて、

つまり、鍵や車やお金や時間や行動範囲といったものたち全てにおいて自由で

5年10年、「回復の道を歩いているよ」 

しかも 「自助グループを用いていないで、ですよ」

といった人たちを知らないのです。

わたしだけが知らないのだとしか思えませんが、

自助グループを用いないで、誰かの束縛にも頼らず、

そういった プログラムだけ、あるいはプログラムと医療の2本建ての

回復の方法をこれから学ばねばなりません。

さらに、アルコール依存症を節酒で治療するといった専門家のお話を聞くと

私にとって、もうこれは完全にお手上げです。

節酒はできないが、断酒はできる。

依存症は完治しないが、回復はできる。 

といった今までの考え方ではなくて、節酒しながらやって行けるのなら

お酒に対するコントロールを取り戻したことになりますね。

これは完治したと言っても良いのではないでしょうか。

そうなると、依存症に対して医学が勝利したと受け取って良いのでしょうか。

わかりません。お手上げです。学ばねばなりません。

理解するためには、長い時間が必要になると思います。

ということで 結論が出ないまま、この話を終えます。

つまり 私はこれからも当分、それもけっこう長い間 今までどうり

「ミーティング」「ミーティング」   「例会」「例会」  「断酒」「断酒」 

と  叫び続けることになりそうです。